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換気血流比不均等~姿勢による影響~

血流比姿勢アイキャッチ お勉強

換気血流比不均等は呼吸不全の一要因です。

前回の記事でも紹介しました。

この換気血流比不均等が姿勢によって受ける影響についてご説明します。

 

今回メインの参考文献はこちら
1)一和田 俊男:日呼吸ケアリハ会誌.呼吸不全の病態生理.2016
2)INTENSIVIST.特集酸素療法.2号.2018

 

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話の前に基本的な前提

呼吸生理学の世界では、
血流=Q
換気=V
と表記します。

血液は血です。換気は空気です。

血は液体です。液体は重力に逆らえません。下に落ちます。

空気は上へ上へと昇っていきます。

 

肺の中の空気と血液

先ほどの前提条件を考慮すると、

立っている人間の肺では、

血流比立位

肺の上(肺尖部)で空気が多く、

肺の下(肺底部)で血液が多いということになります。

これをより深く掘り下げてみましょう。

血流比肺図ノーマル

肺比率

立位換気血流比

 

肺尖部は空気でパンパン⁉

肺尖部には十分に空気が入っています。空気は上へ上へと上がりますからね。

十分に空気が入っているということは、肺胞同士は所せましと押し合っているわけです。

この時、肺胞は風船を膨らませた時のようにパンパンになっています。

ということは、肺胞内圧(PA)は上昇しています。

 

押し合っている間に挟まれているのは血管です。

血管の名前は肺動脈と肺静脈

この2つが肺胞に挟まれて苦しい=血液の流れが悪いということです。

よって、肺動脈圧(Pa)と肺静脈圧(Pv)は減少します。

 

つまり肺尖部はこの図のような関係性になります

 

肺底部は血液でアップアップ⁉

ってことはありませんが、肺尖部に対し血流が多いのは事実です。

なぜなら血液は重力に逆らえず下に落ちてくるからです。

血流量が増加することで、肺動静脈に流れ込む血液量も増えるわけです。

また、肺そのものの重さにより肺胞がつぶれる方向になってしまうのも一因です。

そして、その圧が肺胞内圧を上回る形となり、以下の図のような関係性となります。

血流比下図

 

 

立位と仰臥位と腹臥位

先ほどまで立位条件で話を進めてきました。

実はこの換気血流比不均等は、この立位が最も大きく影響を受けます。

その理由は「肺は縦長の臓器」だからです。

縦長の肺が垂直に立つ姿勢の立位が血液の移動距離や貯留の程度も大きくなります。

だったら座っているときも一緒だろ?と思われるかもしれませんが、これは腹圧が関係してきます。

換気血流比不均等と直接関係はありませんが、腹圧により横隔膜が押し上げられ、肺の縦長がちょっと縮む影響があるからです。

対して仰臥位や伏臥位は血液の動きは小さいので、立位よりも影響は少ないと考えられます。

 

リハビリテーション

急性期のリハビリテーションで腹臥位でのポジショニングを行うことがあります。

これは酸素化の改善を最大の目的にしていますが、

酸素化低下の最大要因を換気血流比不均等と想定しているからです。

これは長時間同一肢位を取る事により、換気血流比の不均等が生じ続けてしまっているため、それを是正すべく仰臥位から腹臥位へポジショニングするのです。

また長時間の臥床により下肺野(仰臥位における背側の肺)に無気肺ができていたりすることが多いです。人工呼吸器管理中であれば、腹臥位にすることで、背側肺をPEEPによって拡げることができることも換気血流不均等の改善に役立ちます。

(無気肺⇒換気が乏しい⇒PEEPで拡げる⇒換気改善⇒換気血流比改善)

肺尖部

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