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【解説】CO₂ナルコーシス【シンプル】

ナルコーシスアイキャッチ お勉強

折臨床で遭遇するCO₂ナルコーシス

知らぬ間に見過ごしてしまいがちなCO₂ナルコーシス

CO₂ナルコーシスに注意するばっかりに大事なことを忘れてしまう

CO₂ナルコーシスをしっかり理解すればこのようなことはなくなります。

知らなければ知らぬうちに危険を招き入れてしまいます。

ちょっと勉強してみましょう。

 

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CO₂ナルコーシスとは

まずここでは症状・メカニズム・看護で犯しがちなミスを紹介していきましょう。

 

症状

頭痛・吐き気・嘔吐・・・進行すると羽ばたき振戦・意識障害

 

メカニズム

なぜ上記のような症状が出現するのでしょうか?

ポイントは「酸」です

二酸化炭素って酸なんです。

人間の体は酸性・アルカリ性の中間である中性に維持しようとします。

二酸化炭素が貯まると体内は酸性に傾いていきます。

 

二酸化炭素が溜まったときの体の反応

酸が貯まると体内が酸性になると先程説明しましたよね。

貯まり続けないために、体はある反応を見せます

それは・・・

呼吸回数を増やす

息をハァハァすることで溜まった二酸化炭素を空気中に放出するのです。

 

Ⅱ型呼吸不全の耐性

慢性的なⅡ型呼吸不全の患者は低酸素状態に慣れています。

普通SPO₂ 95%を下回ると苦しくなりますが、

SPO₂ 90%前後でもへっちゃらな人も多いです。

 

Ⅱ型呼吸不全ということは、肺胞低換気です。

肺胞低換気ということは、肺の中の空気の出し入れが苦手です。

その結果二酸化炭素が貯まります。

 

慢性的なⅡ型呼吸不全の患者は

多少の低酸素状態にも

多少の高二酸化炭素状態も

慣れています。

 

耐性による影響

慣れている、耐性があるということは、

多少低酸素でもあまり苦しくない

多少二酸化炭素が多少溜まってもハァハァ息しない

という事です。

 

本来、酸素が足りないと末梢化学受容器がセンサーを働かせて反応します。

耐性がついているⅡ型呼吸不全の患者は多少低酸素でもセンサーが反応しません。

これがあまり苦しくない理由です。

しかし、これが仇となります。

そこで状態が悪くなり、酸素が足りないから頑張って呼吸をしようとしたところに、医療者が高濃度の酸素を投与します。

体内ではいつもよりも充分すぎる濃度の酸素が投与されるわけです。

となると、体内の反応として息をしなくなります。

充分なんだから当然ですよね。

・・・すると、酸素は入ってきても、二酸化炭素は吐き出されない訳です。(肺胞低換気だから)

二酸化炭素が体内で増えると、呼吸中枢である延髄の化学受容体でその情報をキャッチします。そして、ハァハァ息しなさいと命じるわけです。

しかし、多少高い濃度の二酸化炭素に慣れた体内では、

二酸化炭素が増えたからハァハァ息しなさい!って命令に対する反応が非常に鈍くなります。

結果、二酸化炭素が体内に貯留していき、前述の症状が出現します。

これがCO2ナルコーシスです。

まとめ
①低酸素に耐性がある
②そこに高濃度酸素の投与で呼吸が抑制される
③CO₂貯留が加速する
④CO₂ナルコーシスとなる

 

誤解から生まれるミス

重度な低酸素状態の時に、CO2ナルコーシスを考慮してNCやマスクであまり流量を上げずに対応する人をたまに見ます。これで適切なSpO₂値を維持できているなら問題ありませんが、SpO₂値があまり低いと問題です。

なぜなら、低酸素血症が進み低酸素脳症になる可能性があります。

脳の変化は不可逆的であり、絶対にこれは回避しなければなりません。

最低限、低酸素血症を改善するだけの濃度は投与する必要性があります。

低流量システムの器具しかないなら、ある程度の酸素化を保ちながら酸素投与を行い続ける必要があります。

高流量システムでの投与が可能であれば最低限の濃度設定を行います。

 

最低限とはどのラインか・・・

その時の注意点としてSPO2は100%を維持してはいけません。

SpO₂ 90%前後でコントロールする必要があります。

これはSPO2 100%だと、ギリギリSPO2 100%なのか酸素の余りが過剰なSPO2 100%かの判別がつかず、CO₂の貯留を促してしまう可能性があるからです。

 

重度の低酸素血症の場合は高濃度酸素の投与が必要
投与方式は高流量システムが最良
至適SPO2値は90%前後で100%で管理しない

 

治療

ここからは治療について説明していきます

原疾患の治療が大事なのはもちろんですが、今回は人工呼吸器の導入について詳しくお話します。

 

NPPV/IPPVの導入

このCO₂ナルコーシスの場合、《酸素化》ではなく《換気》を補助する必要があります。

人工呼吸器によるサポートが必要になる場合があります。

人工呼吸器は挿管・NPPVとありますが、病態によって使用するものは変わります。
機械が変われど、求められるものは換気のサポートです。

人工呼吸器では常に圧をかけて肺を膨張させておくPEEPがありますが、これは主に酸素化に寄与します。ここで必要なのは換気サポートにあたるPSであったり、2層性のPEEPであればHi PEEPとなります。

 

なぜ治療に有効なのか?

それは換気をサポートすることで、「肺胞低換気」の低換気を補えるからです。

 

モード

前述した通り、換気補助があるモードであれば結構です。

 

設定

病態によって変わってきます

しかし、一つ言えることは分時換気量のモニタリングが大事になります。

通常、一回換気量500ml×18回=分時換気量9.0Lとします。

CO₂ナルコーシスの方の場合、人工呼吸器導入前はこれ以下の分時換気量のはずです。

そのため、極力分時換気量を10.0L以上に持っていくイメージです。

方法としては、一回換気量を多くするか、呼吸数を多くするかになります。

一回換気量のみに着目すると、どんどん圧格差を高めていく必要性があります。

COPD起因の方は肺が固い人も多いため気胸のリスクがあります。

対して、呼吸数は調整が容易なことも多いです。

一回換気量はある程度確保(400ml程度)
呼吸回数を増やして分時換気量を稼ぐ

 

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