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凝固系・線溶系シリーズ3~抗凝固薬投与後診るべき血液データ~

お勉強

さて、このシリーズも3本目です。

今回は、抗血小板薬や抗凝固薬を投与後診るべき血液データについてまとめています。

どんな検査項目を診るべきなのか?

なぜその検査項目を診るのか?

こんな疑問を解決できたらと思います。

 

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凝固カスケードのおさらい

凝固カスケード簡易

すんごいシンプルなカスケードです。

細かい話は前回しましたので置いといて、

今回はこれで行きます。( ´艸`)

抗血小板薬は血小板相に作用する
抗凝固薬は内/外/共通系凝固の因子に作用する
これを抑えておいて下さい。

抗血小板薬

ここで大事な検査項目はこれです

出血時間

細かな基準値はググって下さい

目的

  1. 抗血小板薬のモニタリング
  2. 血小板の量的・質的スクリーニング
  3. 手術時の異常出血予測

抗血小板薬を服用すると当然数値は伸びてきます。
その程度をモニタリングするのです。

注意点

上のカスケードの図を見てください。

内外因系凝固の影響は受けません。

抗血小板薬の服用が無い状態での延長は、血小板数の減少・機能異常・貧血などが考えられます。

 

抗凝固薬

こちらは内因系/外因系によって診るべきものが違います。ここから紹介する検査項目はDICの診断基準に必要であったり、モニタリング+αの役割を持つものがあります。

 

内因系凝固能を総合的に反映する項目

活性化部分トロンボプラスチン
APTT

基準値:25~45秒

短縮の場合:臨床的意義は少ない

延長の場合:

内因系凝固にかかる因子(Ⅰ・Ⅱ・Ⅴ・Ⅶ・Ⅸ・Ⅹ・Ⅺ・Ⅻ)の欠乏

ビタミンKの欠乏、血友病、肝障害、DIC、ヘパリン投与中

 

アンチトロンビンⅢ(ATⅢ)

アンチトロンビンⅢ複合体(TAT)

ATⅢ

トロンビンⅡの活性を阻害するたんぱく質です。

肝臓で生成されるため、肝機能障害で低下します。
DICや重症感染では消耗性に低下します。
ATⅢが枯渇しているとヘパリンの効果は見込めません。

ヘパリンの作用

ヘパリンはこのATⅢを活性化します。

ATⅢは凝固因子ⅡとⅩの活性因子を抑制する働きがあるので、結果的に先ほどのAPTTが延長され凝固系の抑制につながります。

だからATⅢがなくなるとヘパリンは効果を発揮できないわけです。

 

TAT

TATはトロンビン(Ⅱ)とATⅢとの複合体です

DIC初期から増加するため、早期診断に役立ちます

 

外因系凝固能を総合的に反映する項目

基本的にこの1個

プロトロンビン時間(PT)

しかしPTには複数項目あります。

PT-INR:国際標準化比:正常値は1.0。ワーファリンコントロールは2~3ですることが多いです。

PT(時間):PTの時間そのものの表記。当院での正常範囲は11~13秒。

PT(活性):基準値は80~100%である。施設間格差が大きく標準的ではありません。

臨床的には、続発性の凝固因子低下が多く、肝硬変などの産生障害・ビタミンK欠乏状態によるビタミンK依存性凝固因子の凝固能低下、DICなどの消費性凝固障害で延長します。

 

内外因系凝固能の判断

カスケードとラボ各時期、こんな感じで検査項目に反映されます。

 

凝固判断Ⅱ

また、こんな感じでAPTT・PTでなんとなくの分別はつきます。

番外編

ちょっと本編とは関係ありませんが、、、

1.PIVKAについて

PIVKAについて
PIVKAとは。ビタミンK、肝細胞がんの腫瘍マーカー

興味あれば見てみて下さい。

 

2.なんで毒蛇に噛まれると最悪死ぬのか

蛇に噛まれるとこんな流れで死ぬ
蛇に噛まれてから死んじゃうまでの、体内・血液内の反応をお伝えします。

興味あれば見てみて下さい。

 

抗凝固薬と抗血小板薬2剤の組み合わせ

こんなに血をサラサラにする薬なんていらねーだろと思ってた方も、もう大体いる理由は想像つきますよね。

抗血小板薬:血小板が集まってくる1次止血を抑制
抗凝固薬:フィブリンを形成する2次止血を抑制

役割が違いますよね。

だから2種類いるのです。

 

血小板血栓(抗血小板薬)

血小板が活性化しやすいのは、、動脈のように血流が早い場所ただ、何もないところで凝固作用は働かないです。凝固開始の起因は動脈硬化・ステントなどの障害物です。

→動脈硬化が関与する血栓では抗血小板薬の適応と言えます。

脂質異常症の人は動脈硬化を発症しやすい為、抗血小板薬の内服が多いです。

 

フィブリン血栓(抗凝固薬)

血小板血栓とは逆に、フィブリン血栓は血液の流れが遅い静脈で生成しやすいです。そのため、この血栓が作られる主な原因としてはうっ滞があります。不整脈の一種である心房細動では、血液の流れが滞ってしまい、結果としてフィブリン血栓を生成してしまいます。またDVTは深部静脈と血流の比較的緩やかで、ある部位に生じる為、抗凝固薬が適応となります。

ope前のヘパリン化ってなんだよ

ワーファリンを飲んでいる人が手術を受ける前に、ワーファリンをやめてヘパリンに切り替えます。

その理由知ってますか?

ワーファリンは半減期が長く休薬は4~5日必要
ヘパリンは半減期が短く、6時間前の休薬でOK

Opeでは術中の大出血に繋がりかねない為、抗凝固作用を排除しておきたいですよね。

しかし、ワーファリンを休薬するとなると、opeまでの4~5日間は血栓発生リスクを伴ってしまいます。そこで、半減期の短いヘパリンに切り替えて、ope直前まで抗凝固作用で血栓発生リスクを減らすのです。また、ヘパリンはプロタミンですぐさま中和もできるため、術前管理として有用となります。

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