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凝固系・線溶系シリーズ1~みるべき血液データ~

凝固系アイキャッチ1 お勉強

皆さんは日々の臨床で血液データを診ますか?

このブログを読んで頂いている多くの方が診ていることと思います。

炎症・貧血傾向・肝機能・腎機能色々なことを知るには非常に有効な評価ですよね。

そんな血液データの中で血を固める作用や溶かす作用がどの程度かということも知る事ができるます。

血を固める?溶かす?

これらは異常な機構ではありません。

現に今私たちの体のなかで起きている現象です。

ただし過度に傾くとそれは異常です。

この異常はどのデータをみて察知すればよいのか?

この異常はどのような症状をもたらすのか?

一緒に勉強していきましょう。

 

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このシリーズのポイント

  1. 凝固系-線溶系の一連の流れを理解する
  2. 各検査数値が何を示しているのかを知る

この今回は簡単に2つを学んでいきましょう

次回以降は凝固系・線溶系を詳しく解説し、その後DICなどの関連疾患の機序についても触れていきたいと思います。

 

ちょっとケガしましたって設定で見てみましょう

止血・線溶1

ケガをしたら血が出ますよね?

その血は止まります、そして傷がふさがり治ります。

これをもう少し具体的に見てみましょう。

止血・線溶2

血管は1本の管です。

血が出るということは、その管が途中でズバッとやられちゃうわけです。

そうすると血を止めなきゃという作用が働きます。

そうすることでズバッとやられたところが修復されていくわけです。

その修復した素材はやがて消えていきます。

 

止血・線溶

この血を止める作用が凝固系で1次・2次と分かれます。

修復された物質が消えると言いましたが、実は溶けます。分解されます。これが線溶系となります。

凝固系:出血を止めるために血液を固める作用
線溶系:血栓を分解する作用
※血栓とはここでいう修復材です

凝固・線溶に関わる血液データ

出血時間

延長・短縮の結果が出ます

基準値:1~3分 or 1~8分(測定方法による)

延長であれば、血小板の減少、血小板機能低下、血管の異常が疑われます。

短縮に臨床意義はありません。

 

プロトロンビン時間(PT)

延長・短縮があります

基準値:9~15秒 活性:70~100%

延長であれば、先天性凝固因子欠乏症・ビタミンK欠乏症・肝障害・DIC・ワーファリン投与中などが考えられます。

短縮に臨床的意義はありません。

 

トロンボテスト(TT)

基準値:70~130%

高い場合は臨床的意義は少ないです。

低い場合は、先天性凝固因子欠乏症・ビタミンK欠乏症・肝障害・DIC・ワーファリン投与中などが考えられます。

 

ヘパプラスチンテスト(HPT)

基準値:70~130%

高い場合は臨床的意義は少ないです。

低い場合は、先天性凝固因子欠乏症・ビタミンK欠乏症・肝障害・DIC・ワーファリン投与中などが考えられます。

 

活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)

基準値:25~45秒

延長の場合は先天性凝固因子欠乏症・ビタミンK欠乏症・血友病・肝障害・DIC・ヘパリン投与中などが考えられます。

短縮の場合は臨床的意義は少ないです。

 

フィブリノーゲン(Fg)

基準値:155~415㎎/dL

高い場合は感染症・悪性腫瘍・血栓症・妊娠・ネフローゼ症候群が考えられます。

低い場合はDIC・肝障害・大量出血・無/低フィブリノーゲン血症・薬剤性が考えられます。

 

プランスミノーゲン(PLG)

基準値:70~120%

高い場合は妊娠後期が考えられます。

低い場合はDIC・先天性プランスミノーゲン欠乏症/異常症・肝硬変・血栓溶解薬大量投与が考えられます。

 

フィブリン・フィブリノーゲン分解産物
(FDP)

基準値:5㎍/ml未満

高い場合は線溶亢進・DIC・血栓症・梗塞・悪性腫瘍・大動脈解離・腹水/胸水貯留・肝硬変などが疑われます。

低い場合は臨床的意義は少ないです。

 

Dダイマー

基準値:1.0㎍/ml

高い場合は線溶の亢進・DIC・血栓症・梗塞・悪性腫瘍・大動脈解離・胸水/腹水の貯留・肝硬変

低い場合は臨床的意義は少ないです。

 

アンチトロンビンⅢ(ATⅢ)

基準値:81~123%

高い場合は臨床的意義は少ないです。

低い場合はDIC・肝疾患・悪性腫瘍・重症感染・先天性ATⅢ欠損症が考えられます。

こんな感じで色々なデータと一緒に凝固線溶系のデータが出てきます。

これがわかると何が読み取れるのか?

・血栓傾向か出血傾向かの判断
・抗凝固薬の投与量の指標
・肝硬変のモニタリング
・DICや血栓性疾患の診断/判定/病態把握

 

今回はざっくりと凝固線溶の流れを述べ、ざっと対象検査項目を羅列してみました。

検査項目のなかにDICというものがたくさん出てきたと思います。

集中治療領域では結構目にする機会が多いものです。

それを理解するにはこれらの数値を理解する必要がありますし、凝固系・線溶系を理解しておく必要があります。

次回から凝固系・線溶系そしてDICについてシリーズを分けながら細かく解説していこうと思います。

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コメント

  1. […] 凝固系・線溶系シリーズ1~みるべき血液データ~凝固系・線溶系って結構難しいですよね。このシリーズでは基礎・データ解釈・凝固系・線溶系・DICなど細かく解説していきます。今回 […]

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