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呼吸アセスメントのツッコまれにくい上手な報告の仕方

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「どうだった?」

先輩や上司からのこんな質問ってストレスじゃないですか?

特に患者状態についてのこの手の質問は自分の実力を問われているようで非常にストレスがあると思います。

「なんでそこ見てないの!?」
「結局何が言いたいの!?」
「だからどうなの!?」

圧迫面接ばりの切り返しにどんどん萎縮してしまう。

「他は?」
「もっと何かないの?」

自分の診れてなさにしょんぼりしてしまう。

こんな経験多くの方があると思います。

今回は呼吸に関してのこれらの質問に多少なりともスム~~~~ズに答えれるテンプレート的な記事を書いちゃいましたのでご覧になって下さい。

手順は目次通りです
かなりシンプルです。シンプルに書いています。
この流れにどんどん患者状態の具体的情報を乗せて先輩にぶっこんで行きましょう!

 

【状況設定】

今回はリハで訪室した際に患者から息苦しいと訴えがあった人について
状態を把握して、私に報告してくれた流れを御紹介します。

これくらいの報告だとフムフムよくやったぞ!と言いやすいしツッコミ入れにくいです。

 

【症例】
高齢女性
気切管理患者
経過としてCPA蘇生後CCUにて管理
人工呼吸器長期装着であり2週目より気切管理に移行
その後人工呼吸器は離脱しているものの、喀痰量が多いことも有りT-piece・加温加湿器管理されていましたが、喀痰量の減少を認めました。
一般病棟への転出に併せて人工鼻管理となり、一般病棟1週目での出来事です。

 

各見出しにこんなボックスがあります。

○○○○○○○○○○○○○○○

これは、それぞれの見出しごとに得られた情報の伝え方です。
それをまとめちゃえば、報告する台本の完成です!笑

 

※人工鼻の閉塞が原因!

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事実を捉える

事実を言って怒る人に報告なんざ意味ありません。

そんな残念な人は置いといて、まずはしっかり現状を捉えるのが先です。

アセスメントはその後です。

患者自身から発せられる情報をしっかりまとめていきましょう。

呼吸の基礎学習に最適なnoteはこちら 

 

接触状況の説明

まず、どのような経緯でその患者に接触したのかを説明する必要があります。
今回はリハ介入のため訪室した際の出来事です。

報告です。
リハ介入のために〇〇さんの部屋に行ったところ、

意識レベル

まずは基本の意識レベル

JCS・GCSで構いません。レベルをしっかり捉える。

1.意識有りor無し
無し:バイタル・身体所見を取る
この場合は脳機能異常であったり、
CO2ナルコーシスなんかも鑑別に上がります
その場合は
・神経所見スクリーニング
・換気状況
の把握も大事になります
有り:2へ

2.何かしらの訴えがあるか?
苦痛表現の種類を把握
例えば、疼痛・呼吸困難・口渇etc…

その訴えはいつからなのか?
経過を捉える

ここまでやってバイタル・身体所見へ

 

この方の場合は意識レベルクリア、受け答え問題なく可能
30分前から息苦しいと訴えが明確にあった

ということで、以下の情報を報告できます

レベルはクリアで明確に呼吸困難を訴えていました。30分くらい前から息苦しいとのことで、

バイタル

先ほどの意識レベル・訴えの把握をしながらバイタルの情報を入手します。
モニターがついている場合はそこから、なければそれぞれ取っていきます。

血圧、脈拍、心拍数、SPO2を取れるといいですね。
更にしっかり取るべきは「呼吸数」です。
呼吸数は緊急性を要する患者状態か否かを判定するのに非常に有効なバイタルサインです。

 

以下の図は英国の早期警告スコア(National Early Warning Score:NEWS)です。

引用:http://www.covidien.co.jp/medtronic_rms/vol_93?article=01

患者状態の危険度を把握するにあたり、これらのバイタルサインが有用です。
呼吸数はこの中で数少ない機械を使わなくても把握できるものです。
是非測定する習慣を付けましょう。
(ぎゃあぎゃあ言ってくる人をねじ伏せるには客観的な数字です)

大きなモニターであればトレンドを見ることが可能な場合もあります。

この方の血圧は128/80、HR80~110らへん、SPO2 90、トレンド確認で30分前からSPO2の低下とHRの上昇を認めてます。更に訪室時の呼吸数は24回/分でした。

となると、伝達できることは、、、

モニターでトレンドを見てみると血圧に異常は有りませんでしたが、HRは80台から110台、SPO2は30分前から97→88~90に低下していました。呼吸数は24回/分と多く、

努力

これは意識レベルが無い場合は評価不要ですね。

意識レベルがある方でこれがあるか否か。。。

まぁ大概しんどいと訴えがあるかたは努力しています。
その努力はどういったものか・・・

呼吸で言えば呼吸補助筋を使用しなければならないほど、時間成分を縮めなければならない状況になっているということです。これは次の視診・触診で情報を取っていきます。

呼吸の診方の基礎「時間成分」・呼吸補助筋の詳細はこのnote 

 

この方は、吸気・呼気ともに努力していました。
と言うことで、ここで伝達できることは・・・

吸気も呼気も努力様で、頚部や腹部の両呼吸補助筋もゴリゴリ使ってました。

視診

視診では基本的に全体像から入ります
いきなりピンポイントで呼吸補助筋なんて見に行っちゃだめ
まず痰を出したであろうティッシュが散乱してるとか、周辺環境からも情報を取ります。
そして顔色や浮腫みといった身体状況を診ていく。
ちなみに呼吸状態の酸素化を示す所見で唯一と言っていいくらいのものが視診でとれます
それはチアノーゼです。遷延している酸素化の低下とかではばち指がありますが、急性変化ではチアノーゼくらいだと思います。

そして呼吸補助筋の評価、これは触診と併せて行うといいです

また、胸郭の動きの左右差なども所見として診ていけます。

この方は特にチアノーゼはなし、呼吸補助筋の過活動を認めたことは前述の通りです。

聴診

聴診では中枢気道での呼吸音から末梢の肺胞呼吸音まで部位ごとに聞いていく必要があります。
特に聴診に取り掛かる前に直近のCTやレントゲン所見を診れると狙いを定めやすいです。
しかし、在宅では画像情報が古いことが圧倒的に多いため、日ごろからの音の聴き比べや左右差をしっかり見る事が重要です。

聴診の詳細については今後まとめて発表します

この方の聴診ではrhonchiの聴取ができましたが、日頃よりはその程度は小さかったそうです。

ここで伝達可能な事は

聴診ではrhonchiが聞こえましたがいつもよりは小さかったです

 

触診

触診でも呼吸補助筋にいきなりターゲットを絞るのではなく、
左右胸郭に手を置き、胸郭の立ち上がりの左右差を確認したり、
胸部・腹部に手を置き連動を確かめたりしていきます。
また、胸部に手を置いて、呼気と共に振動があると痰貯留の疑いのあるラトリングを感じることができるかもしれません。

そのご呼吸補助筋を触診し努力性呼吸があるか否かを断定していきます。

この方の場合は、左右の胸郭に動きの左右差はなくラトリングは感じることができました。

ここで伝達できる事は、

そこで、胸部に手を置きましたがラトリングはありませんでした。頸部・腹部の触診でも明らかな筋活動があったため努力性呼吸(吸気・呼気双方)がありました。

事実まとめ

まず判断に困る場合や報告が最優先される場合は、この事実のまとめをすぐにリーダーや報告すべき人にすべきです。
ここまでのまとめは、

報告です。
リハ介入のために〇〇さんの部屋に行ったところ、レベルはクリアで明確に呼吸困難を訴えていました。30分くらい前から息苦しいとのことで、モニターでトレンドを見てみると血圧に異常は有りませんでしたが、HRは80台から110台、SPO2は30分前から97→88~90に低下していました。呼吸数は24回/分と多く、吸気も呼気も努力様で、頚部や腹部の両呼吸補助筋もゴリゴリ使ってました。触診でも明らかな筋活動があったため努力性呼吸(吸気・呼気双方)がありました。聴診ではrhonchiが聞こえましたがいつもよりは小さかったです。そこで、胸部に手を置きましたがラトリングはありませんでした。

ってな感じですね。
これで全体像は伝わります。

アセスメント・仮説

さて、お局達は事実だけ話しても納得しません

事実は事実です。報告したらそれでおしまいではなく呼吸困難の原因を探らなければなりません。
今回の報告者は以上の内容から痰の貯留による閉塞で酸素化の低下が生じ、努力性呼吸になっていると推察しました。

検証1

目下の原因と予測される痰を除去すべく、人工鼻を外し吸引をします。

黄色粘稠痰が中等量回収できました。

楽になったかとの問いに明確にうなずいたため、再び人工鼻を付けます。

しかしその後再び呼吸困難が出現します。

検証2

人工鼻を外してみる

呼吸が楽になる

人工鼻をつける

呼吸困難が出現

人工鼻を確認するとフィルター部分に痰がこびりついていました

結果と対応策

結果的に人工鼻の目詰まりだったわけです。

対策として人工鼻を新規の物に変更すると呼吸困難は改善されました。

アセスメント・対策まで含めた報告内容

報告です。
リハ介入のために〇〇さんの部屋に行ったところ、レベルはクリアで明確に呼吸困難を訴えていました。30分くらい前から息苦しいとのことで、モニターでトレンドを見てみると血圧に異常は有りませんでしたが、HRは80台から110台、SPO2は30分前から97→88~90に低下していました。呼吸数は24回/分と多く、吸気も呼気も努力様で、頚部や腹部の両呼吸補助筋もゴリゴリ使ってました。触診でも明らかな筋活動があったため努力性呼吸(吸気・呼気双方)がありました。聴診ではrhonchiが聞こえましたがいつもよりは小さかったです。そこで、胸部に手を置きましたがラトリングはありませんでした。

諸々の所見から痰の貯留を疑って吸引を行いました。しかしその時だけ呼吸困難が改善するため人工鼻を確認したところ、痰によるフィルターの目詰まりが起きていたため新規のものに変更しました。

人工鼻変更後は呼吸困難の出現はありませんでした。

まとめ

とまぁこんな感じの報告を後輩がしてくれたので、いい例としてご紹介しました。
事実をしっかりと捉えて、アセスメント・対策まで報告できると素晴らしいですね。

また、アセスメントまで及ばなくても事実をしっかりと報告できることは非常に重要です。
しっかりと日々練習していきましょう!

 

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